不動産投資の面談や個別相談に行く前に、このページを読んでおいてください。
先に知っておいてほしいことが1つあります。あなたが面談の準備を何もしていなくても、営業マンは準備をして来ます。それも、かなり入念に。
私は現役の投資マンション営業マンです。面談の場に「準備して来る側」として座ってきた人間として、営業側が裏で何を準備しているのか、そしてあなたが何を準備すれば対等に話せるのか、両方を公開します。
先に、チェックリストだけ置いておきます。スクショして面談前日に見返してください。
- □ 源泉徴収票で年収・課税所得・既存借入を確認した
- □ 月々の持ち出しの上限を自分で決めた
- □ 会社を比較する項目を決めた
- □ 面談で聞く質問を用意した
- □ 「今日は契約しない」と決めた
- □ 家賃・税金・売却価格の確認先を決めた
それぞれの理由は、ここから説明します。
営業マンは、面談前にここまで準備している
面談前の電話で、あなたの情報はここまで集められている
面談の前には、たいてい電話でのやりとりがあります。あの何気ない会話、実は情報収集です。
たとえば私がお客様に聞くのは、こんな項目です。
- 職業の詳細(例えば医師なら、開業か勤務か。法人か個人か)
- 年収
- 家族構成
- 今の借入(住宅ローン、その他)
- 加入している保険
- 今やっている資産運用
- 税金の負担を重いと感じているか
- 老後に不安があるか
- 金融知識はどれくらいあるか
なぜここまで聞くのか。面談までに、あなた専用の提案を作り込むためです。
税負担を重いと感じている人には節税の話を中心に。老後が不安な人には年金対策の筋書きで。保険に入りすぎている人には「保険の代わりになります」という角度から。あなたが話した情報の一つひとつが、あなたに一番刺さる提案書の材料になります。
営業マンにとって「良いお客様」とは、素直な人
もう1つ、現場の本音を書きます。
営業マンから見て話を進めやすいのは、素直な人です。聞いたことにきちんと答えてくれて、嘘をつかない人。人としては最高です。私も人としては大好きです。
でも冷静に考えてください。相手はあなたの情報から提案を組み立てるプロです。全部を正直に差し出すほど、提案の精度は上がり、断る理由は先回りされ、面談はあなたにとって「断りにくい場」になっていきます。
逆に、営業側が手強いと感じるのは、自分の判断基準を持っている人です。こちらの筋書きに乗らず、自分の物差しで確認してくる人。この記事のチェックリストは、あなたにそちら側になってもらうためのものです。
あなたの面談前チェックリスト
① 自分の数字を、自分で把握しておく
源泉徴収票を見て、自分の課税所得を確認しておいてください。課税所得900万円は、所得税率が23%から33%に上がる境目です。ただし、節税効果が900万円から始まるわけではありません。実際の効果は、減価償却・経費・損益通算できる赤字の額で変わります。詳しくはこちらに書きました。

自分の数字を知らない人は、営業マンの計算をそのまま信じるしかなくなります。
② 比較基準と質問を、先に持っておく
面談で何を確認するかを、行く前に決めておいてください。会社を見る7項目と、そのまま使える7つの質問をまとめてあります。スマホで開けるようにしておくだけでいいです。

③ 「言わなくていいこと」を決めておく
嘘をつく必要はありません。ただ、聞かれたことに全部答える義務もありません。
- 「いくらまでなら出せるか」→ 自分から言わない。予算を言った瞬間、その金額いっぱいの提案が来ます
- 「老後が不安で…」という感情の吐露 → 控えめに。不安は営業トークの燃料になります
- 他社の提案内容の詳細 → 言うと「その提案に勝つための話法」が始まります
答えたくない質問には「それは今日は結構です」でいい。それで気分を害する営業マンなら、その会社はやめておきましょう。誤解のないように言うと、年収や借入は、融資の可否を判断するために本当に必要な情報でもあります。だから「何も話すな」ではありません。「その情報は何のために必要ですか」と確認して、納得したら答える。この一手間があるだけで、あなたは「素直な客」から「対等な相手」に変わります。
④ 「今日は決めません」と最初に宣言する
面談の冒頭で「今日は情報収集なので、契約の判断はしません」と伝えてください。
まともな会社なら「もちろんです」と返ってきます。それでもクロージングをかけてくる会社は、あなたの決意より自分の都合を優先する会社だと、面談の場でわかります。宣言ひとつが、会社を見分けるリトマス試験紙になるのです。
⑤ 持ち帰った後の確認先を決めておく
面談で聞いた話は、必ず持ち帰って検証します。収支表の前提を自分で確認する、税金の話は税理士に聞く、家賃相場はポータルサイトで調べる。「誰に・どこで確認するか」を先に決めておくと、持ち帰りが形だけになりません。
準備した人にとって、面談は「使える場」になる
ここまで書いてきて誤解してほしくないのは、面談そのものは悪ではない、ということです。
プロと1対1で話せる場は、本やネットでは得られない情報の宝庫です。物件の実例、融資の生きた条件、業界の空気。準備をして行けば、面談はあなたが情報を取る場になります。準備をしないで行くから、営業マンが情報を取る場になるのです。
このチェックリスト①〜⑤を済ませて、自分のタイミングで、自分が選んだ会社に話を聞きに行く。それが営業マンとして一番おすすめできる面談の使い方です。面談を「契約する場所」ではなく「提案を比較する場所」として使うなら、個別相談から始める方法があります。たとえばJPリターンズは都心の中古区分マンションを中心に扱う会社で、無料の個別面談を実施しています。私はこの面談の利用者ではないので、公式情報と業界知識をもとに紹介しています(以下は広告リンクです)。行くときは、この記事のチェックリストと7つの質問を必ず持って行ってください。
※行く前に、この記事の①〜⑤とあわせて「7つの質問」もお忘れなく
まとめ
- 営業マンは電話であなたの情報を集め、面談前に「あなた専用の提案」を作り込んで来る
- 素直に全部話す人ほど、断りにくい提案が用意される
- 準備は5つ:自分の数字/比較基準と質問/言わないことを決める/「今日は決めない」宣言/持ち帰り先の確保
- 準備すれば、面談は「営業される場」から「情報を取りに行く場」に変わる
丸腰で行けば相手の土俵、準備して行けばあなたの土俵。同じ面談でも、まるで別の場所になります。
きれいごとは言いません。一緒に知識を鍛えていきましょう。
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